アメリカの大学が発表した「子どもは食べ物のテレビCMに影響を受けやすい理由」

大人でも料理番組を見たときに空腹感を感じてしまうことがあります。ですが、子どもはよりその影響を受けやすいとする研究結果があります。

アメリカ・ダートマス大学の研究チームは、テレビで放映される食べ物のコマーシャルに対し、子どもたちは確かな影響を受けるとする研究結果をInternational Journal of Obesityに掲載しました。

子どもはテレビCMにしっかりと影響を受ける:食品広告と子どもの肥満に関する研究結果

ダートマス大学の研究チームは子ども172人(9~10歳)を対象とし、昼食時に満腹状態になるまで食事を摂ってもらい、その後30分ほどのテレビ番組を観せました。

この30分ほどのテレビ鑑賞中、2種類のCM(テレビコマーシャル)を用意し、子どもたちを2つのグループに分類。1つはオモチャの宣伝コマーシャルで、もう1つは食べ物の宣伝コマーシャルを見るグループです。

研究者たちは次に、テレビ番組を見ている子どもたちに間食を好きなだけ摂れるようにし、その宣伝コマーシャルで放送された食べ物を用意した状態で、子どもたちの間食の摂取量を調べました。

遺伝子的(体質的)に太りやすい人は、テレビなどの食欲をそそる情報に影響されやすく、太りやすい

この研究の結果、オモチャの宣伝コマーシャルを見た子どもたちに比べ、食べ物の宣伝コマーシャルを見た子どもたちは満腹状態にも関わらず、間食の総摂取カロリーが41%多くなることが分かりました。

さらに、肥満関連の遺伝子「FTO遺伝子」を持つ肥満リスクの高い子どもでは、食べ物のコマーシャルに影響される数値が、そうではない子どもと比較し3倍以上も高いことが判明。論文では次のようにまとめられています。

「食品のテレビコマーシャルと子どもの摂取カロリーは関連性を持っていました。今回の研究では、子どもはテレビで放映される食べ物のコマーシャルに間違いなく影響を受けることを示唆でき、FTO遺伝子に関係する体質的に太りやすい子どもは、さらに強い影響を受けることが分かりました。」

今回の研究は、今後の子どもの過体重や肥満などに関する神経学的メカニズムの理解と応用に役立つものになると報告されている。肥満は長期的に糖尿病などのリスクにつながってしまい、子どものうちからの肥満はより注意が必要です。

さらに今回の研究は、遺伝子的(体質的)に太りやすい人は、テレビなどの食欲をそそる情報に影響されやすく、太りやすさが促進されることを裏付けできる1つの研究結果ともなっています。

◆Reference:Television food advertisement exposure and FTO rs9939609 genotype in relation to excess consumption in children(Journal of Obesity)、Image Credit:TVCM,Food / WellnessMe